メスティン炊飯で3回失敗した原因と今確実に炊ける方法

メスティン炊飯で焦げ・芯残り・べちゃ飯を繰り返した俺が、失敗の原因を一つずつ潰して今確実に炊ける方法にたどり着くまでの話。キャンプ歴5年の実体験ベースで書く。

メスティン炊飯は「簡単」と言われているが、ちゃんと炊けるまでに俺は3回失敗した。

「固形燃料で放置するだけ」という触れ込みを真に受けると痛い目を見る。失敗パターンにはそれぞれ明確な原因があって、一つずつ潰していったら今は9割以上の確率で美味く炊けるようになった。その話を書く。


メスティンを買ったのは去年の春、ソロキャンプを始めたタイミングだった

ギアを揃え始めた最初期、ネットで何度も目にしたのがメスティン炊飯だった。「固形燃料1個で自動炊飯できる」「放置でいい」「ソロキャンプ最強」。そういう記事ばかりだった。

trangia TR-210を購入。価格は2,000円台。ステンレスやチタンの高級コッヘルと比べると圧倒的に安い。作りはシンプルで、アルミの弁当箱そのものだ。

最初のキャンプで早速試したが、見事に焦げた。2回目も芯が残った。3回目はべちゃべちゃになった。「放置でいいはずなのに何が違うんだ」と本気で調べ始めたのがここからだ。


3回の失敗、それぞれの原因はこうだった

1回目の失敗:焦げた → 原因は「水の量」と「シーズニング未実施」

最初の失敗は焦げだった。米1合に対して水200mlで試したが、底が真っ黒になった。

原因は2つあった。まずシーズニング(米のとぎ汁で煮る下処理)をしていなかったこと。新品のアルミは表面が荒れていて、熱が均一に伝わらずスポット的に焦げやすい。とぎ汁で10分ほど煮ることで酸化被膜が形成され、焦げ付きが格段に減る。これはパッケージに書いていない。

もう一つは水の量。一般的に「米1合=水200ml」と言われるが、メスティンの場合は220〜230mlが適正だった。アルミは熱伝導が良すぎて蒸発が早い。固形燃料との相性でも変わるが、俺の環境では230mlが安定している。

2回目の失敗:芯が残った → 原因は「浸水時間ゼロ」

シーズニングして水も増やした。なのに今度は米の芯が残った。

犯人は浸水ゼロで即点火したことだ。キャンプ場に着いて腹が減っていたから、米を洗ってすぐ火にかけた。米は十分に水を吸っていない状態で加熱されると、表面だけ糊化して中に熱が届かない。

最低30分、理想は1時間の浸水が必要だ。家を出る前に米を水に浸けてジップロックで持っていく、という方法が今の俺のルーティンになっている。これだけでかなり変わる。

3回目の失敗:べちゃべちゃになった → 原因は「蒸らしが足りない・タオルを使わなかった」

3回目は逆にべちゃついた。固形燃料が消えたあと、すぐ蓋を開けてしまったのが原因だ。

メスティン炊飯には蒸らし工程が不可欠で、固形燃料消火後に最低10分、できれば15分は触らないほうがいい。このときメスティンを逆さにしてタオルで包むと、余分な水分が蓋側に移動して米がべたつかなくなる。これはやるとやらないとでは仕上がりが全然違う。


今確実に炊けている手順を正直に書く

現在の俺の手順はこうだ。

前日〜出発前

  • 米1合をとぎ、水230mlとともにジップロックに入れて冷蔵庫へ。最低1時間浸水。

キャンプ場で

  1. ジップロックの中身ごとメスティンに移す(水ごと入れるので計量不要)
  2. 固形燃料(エスビット25g)に点火、メスティンを乗せる
  3. 沸騰したら弱火になるよう、ゴトクの高さを調整して放置
  4. 固形燃料が消えたら(約15〜18分)逆さにしてタオルで包む
  5. 10〜15分蒸らして完成

これで焦げ・芯残り・べちゃ飯のすべてが解消された。手順自体はシンプルだが、「浸水・水量・蒸らし」この3点を同時に守るかどうかで結果が全く変わる。

気温が低い秋冬のキャンプでは水を240mlに増やし、蒸らし時間も20分にしている。標高が高い場所では沸点が下がるので、さらに水を足す必要があることも覚えておいて損はない。


他のクッカーと比べてメスティンを選ぶ理由は今もある

スノーピークのアルミパーソナルクッカーやSOTOのステンレスポットと比べると、TR-210は圧倒的に安くて軽い。炊飯に特化した形状(長方形で米が均一に炊ける)も実用的だ。

ただし耐久性はそれなりで、傷がつきやすい。扱いが荒いとシーズニング効果が剥がれて再び焦げやすくなる。金属製スプーンや箸で底をゴリゴリやると寿命が縮む。シリコン製か木製の器具を使うことを勧める。

チタン製のメスティン代替品も最近増えてきたが、価格が5〜10倍になる割に炊飯の仕上がりに大差はないと感じている。炊飯目的ならアルミのTR-210で十分だ。毎回のキャンプで使い込んで育てていく、という感覚が持てる道具でもある。

メスティン炊飯は「簡単」ではなく「コツさえ掴めば確実」だ。その差は大きい。

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