Anker Liberty 4 NC、1年使って正直に言う

Anker Soundcore Liberty 4 NCを1年使い続けてわかったANCの実力と音質変化、フィット感の現実を正直にレビュー。買うべき人・見送るべき人を明確に分ける。

Anker Soundcore Liberty 4 NCは「価格帯で最強のANC」という評判は、1年使ってもだいたい正しい。だが、それだけで買うと後悔する部分もある。

買った経緯:Sony WF-1000XM5との価格差に負けた

2023年末、当時使っていたSony WF-1000XM4のイヤーピースが劣化してきたタイミングで後継を探していた。WF-1000XM5が本命だったが、価格は3万円超。一方でLiberty 4 NCは当時実売8,000〜9,000円前後。「Ankerがここまで来たなら試す価値がある」と判断して購入した。

使用環境は主に都内の通勤電車(毎朝30分)、在宅ワーク中のBGM、週1〜2回のジム。1日平均3〜4時間、累計1,300時間前後は使っている計算だ。

1年使ってわかったこと:ANCは本物、でも音質は正直微妙

ANCの実力は価格帯では圧倒的だった

最大98dBのノイズキャンセリングをうたっているが、電車内の走行音に対しては体感で「7割くらいカット」される印象。完全に無音にはならないが、乗客の会話やアナウンスがぼんやりした背景音になるレベル。この点に関しては購入前の期待をほぼ満たしていた。

価格帯的な競合であるJabra Evolve2 ButsやEarFun Air Pro 3と比べても、Liberty 4 NCのANCはワンランク上に感じた。カフェやオフィスの空調音相手なら、ほぼ気にならない水準になる。

音質:最初の3ヶ月と現在は別物

ここが一番正直に書きたいところだ。購入直後は「低音がしっかり出て、9,000円でこれか」と感心した。特にBoostモード(イコライザープリセットの一つ)にすると、ドライブ感のある低域が気持ちよく出た。

だが6ヶ月を過ぎたあたりから、高域がわずかに刺さりやすくなってきた。おそらくドライバーのエージングではなく、イヤーピースのシリコンが硬化してフィットが変わったのが原因だと思っている。付属のイヤーピースをMサイズからSサイズに替えたら改善したので、音質劣化の正体はほぼ「耳とのシール不足」だった。

ただし、11mmダイナミックドライバー自体の音のキャラクターは最初から「ドンシャリ寄り」で、音楽の繊細な解像感を求めるなら向いていない。ポップスやEDM、R&Bには合うが、ジャズやクラシックをじっくり聴くには物足りない。

フィット感:耳の形を選ぶ

これは買う前に誰も教えてくれなかったことだが、Liberty 4 NCのハウジングはやや大きめで、耳穴の浅い人には向かない可能性がある。俺は特に問題なかったが、同僚(耳穴が小さめ)が試着したところ「30分で耳が痛い」と言っていた。イヤーピースのサイズを変えても解決しなかったそうだ。

ウィングチップが付属していないのも地味に痛い。ジムでトレーニング中に強度が上がると、外れそうになる感覚が出る。走り込む人には不向きだ。

バッテリーと通信の安定性

公称値はANC使用時で最大10時間だが、実際は7〜8時間といったところ。ケース込みで50時間というのも体感的には40時間前後に感じる。ただし急速充電は優秀で、10分充電で2時間使えるのは通勤前に便利だった。

Bluetoothの接続安定性はiPhone 15 ProとMacBook Air M2で使って、1年間で接続が突然切れたのは数回程度。ほぼ不満はない。

競合との比較:何を優先するかで答えが変わる

**Sony WF-1000XM5(実売2.5〜3万円)**と比べると、ANCの精度・音質・フィット設計のすべてでSonyが上だ。予算があるなら迷わずXM5を選ぶべきだと今でも思う。ただしLiberty 4 NCの3倍以上の価格差を正当化できるかは用途次第。電車通勤メインの「ながら使い」ならLiberty 4 NCで十分すぎる。

**EarFun Air Pro 4(実売1.2〜1.5万円)**は音質では互角かやや上で、フィット感もLiberty 4 NCより安定している印象。ANCはLiberty 4 NCが若干上。価格差が少ない現在では、EarFun Air Pro 4のほうがコスパ面でも競ってきている。

結論:こういう人は買い、こういう人は見送り

買いの条件

  • 予算1万円以下でANCの実力をとにかく試したい人
  • 電車通勤・カフェ作業がメインで、音楽は「BGM程度でいい」という人
  • とにかく毎日使い倒す消耗品感覚で持ちたい人(壊れても痛くない価格)

見送りの条件

  • 音楽の解像感・音場の広さにこだわりがある人
  • ジムや屋外ランニングがメイン用途の人
  • 耳穴が小さめ・浅めで長時間装着に不安がある人(必ず試着してから買うこと)
  • 予算が2万円まで出せるなら、迷わずSony WF-1000XM5を選べ

1年使った結論として、「9,000円でANCイヤホンを試したい人への答え」としては今も正しい選択肢だ。ただし音楽体験に妥協しないなら、最初から予算を上げたほうが後悔しない。

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