断捨離で後悔した話と「1週間待つ」ルールに変えた理由
部屋の断捨離で捨てなければよかったものがいくつもある。勢いで捨てて後悔した実体験をもとに、今実践している「捨てる前に1週間待つ」ルールの話をする。
断捨離で後悔したことが、俺には5回以上ある。
「捨てれば部屋がスッキリする」は本当だ。ただ「捨てすぎて困る」も同じくらい本当の話で、その両方を経験してから初めてわかることがある。
断捨離を始めた経緯と、最初の失敗
2022年の春、引っ越しを機に本格的な断捨離を始めた。当時の部屋は1LDK・45㎡。6年分の荷物が積み上がっていた。
YouTubeのミニマリスト動画を片っ端から見て、テンションが上がった状態でゴミ袋を10枚買った。「迷ったら捨てる」を合言葉に、2週間で推定80〜90点のモノを処分した。
結果、部屋は確かに広くなった。最初の1ヶ月は「最高だ」と思っていた。
問題が出てきたのは2ヶ月後からだ。
実際に捨てて後悔したもの3つ
1. 工具セット(約4,000円相当)
「賃貸だし使わないだろう」と判断して捨てた。その3ヶ月後、IKEAの棚を組み立てる際に六角レンチが必要になり、わざわざ近くのホームセンターで買い直した。完全に無駄な出費だった。
工具類は使用頻度が低いから「いらないもの」に見えるが、必要になった瞬間に代替が効かない典型的なカテゴリだ。これは完全に読み違えだった。
2. 旧世代のゲーム機(Nintendo DS本体)
「もうスマホゲームでいい」と思って売った。3,000円になった。
その後、長期出張で新幹線に3時間乗る機会が増えた。スマホゲームは目が疲れる、バッテリーが減る、という問題が毎回発生した。DSで遊んでいた『世界樹の迷宮』をまたやりたいと思ったとき、本体の中古価格は購入当時より上がっていた。
3,000円で売って、5,000円以上で買い直す羽目になった。
3. 技術書・仕様書の印刷物(数十冊)
PDFがあるから不要、という判断で全部捨てた。これは半分正解で半分失敗だった。
電子データで十分なものは確かに多かった。ただ、手書きのメモが書き込まれた本や、特定の案件専用に作った資料は、PDFに置き換えができないものだった。捨てた後で「あの書き込みがあれば」と思う瞬間が何度かあった。情報量として失ったものが確実にある。
今の「捨てる前に1週間待つ」ルールの話
後悔を重ねた結果、2023年からルールを変えた。「迷ったら捨てる」をやめて、「迷ったら1週間、指定ボックスに入れる」に切り替えた。
具体的な運用はこうだ。
- 捨てようか迷ったモノは、段ボール箱1つ(「保留ボックス」と呼んでいる)に入れる
- ラベルに日付を書いておく
- 1週間後に箱を開けて、取り出したいと思ったモノは残す
- 取り出したいと思わなかったモノは捨てる
ポイントは「1週間、そのモノを使えない状態にする」ことだ。単に棚に戻すのではなく、物理的にアクセスしにくい状態にして、本当に必要かどうかを確認する。
このルールを導入してから、「捨てなければよかった」と思う頻度が体感で8割減った。逆に、1週間後に箱を開けてみたら「なんでこれを迷ったんだろう」と思うモノも出てくる。それはスパッと捨てられる。
勢いで断捨離するより、このプロセスを踏んだほうが結果的に処分速度は下がるが、後悔がない。
注意点が一つ。 保留ボックスは常時1箱だけにしておくこと。2箱、3箱と増えると「なんとなく保留し続けるモノの貯蔵庫」になる。俺は一時期2箱運用したが、箱の中身をほぼ確認しなくなった。1箱の縛りを設けることで、ボックスが満杯になりそうなときに強制的に判断を迫られる仕組みになる。
ミニマリスト系の方法論との比較
「断捨離」系の書籍や動画では「手に取ってときめかなければ捨てる」「過去や未来でなく今の自分に必要かで判断」という基準が多い。
感覚的に正しいし、感情的な執着でモノを溜め込むタイプには効果的だ。ただ、俺のように「論理的に不要だと思って捨てたが、使用頻度の読み違いで後悔した」ケースには少し合わない。
「1週間待つ」ルールは、感情ではなく行動データで判断する方法だ。1週間で実際にそのモノに手が伸びなければ、生活の中で本当に必要ではないと判断できる。感覚より事実ベースで動きたい人間には向いている。
一方で、明らかに不要なゴミや賞味期限切れのモノには使う必要はない。ルールを適用するのは「迷いが生じたモノ」だけに限定すること。全部に適用すると処理が追いつかなくなる。
断捨離で後悔したくないなら、勢いより仕組みで動いたほうがいい。それが今の結論だ。
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