ハンモック泊、正直やめた。3シーズン使ってわかったデメリット
流行に乗ってハンモック泊を始めた俺が、3シーズン・約20泊を経てテント泊に戻った理由を正直に書く。向く人・向かない人を具体的な条件で語る。
ハンモック泊、正直やめた。3シーズン使ってわかったデメリット
ハンモック泊は「設営が楽で、地面に縛られない自由がある」という売り文句が嘘だった、というのが俺の結論だ。
3シーズン・約20泊を経てテント泊に完全復帰した。後悔はしていないが、もう少し早く気づきたかったとは思っている。
ハンモック泊を始めた経緯
2022年秋、Instagramで見かけたハンモック泊の画像に完全にやられた。木々の間に吊るされたハンモックで読書している写真。「これが正解のキャンプじゃないか」と思った。
当時メインで使っていたのはMSRのハバハバNX。悪いテントじゃないが、地面のコンディションに左右されるのがずっとストレスだった。石が多い、斜面がある、水はけが悪い——そういう問題をハンモックなら全部解決できると思い込んだ。
購入したのはKammock Roo Double。耐荷重272kg、重量わずか567gのダブルサイズ。Amazonで3万円弱。「これで快適な空中睡眠ライフが始まる」と信じていた。
実際に使ってわかったこと
良かった点
設営の速さは本物だった。 適切な間隔(3〜5m)で2本の木さえあれば、慣れれば10分かからない。Kammock Roo付属のPython Strapsは木へのダメージも少なく、ループが細かいので高さ調整も直感的だ。
昼寝には最高。 デイキャンプや昼休みの昼寝用としては、地面に寝るより格段に快適だった。揺れが適度な眠気を誘う。これは本当だ。
地面を選ばないのは事実。 根っこだらけ、傾斜あり、砂利だらけ——そういうサイトでも木さえあれば設営できる。この点だけはカタログ通りだった。
正直しんどかった点
一晩中、腰が死ぬ。 これが最大の誤算だった。ハンモックは正しく使えば体が「バナナ型」に曲がる。対角線上に斜めに寝る「�パイラル寝」をすれば改善されるとネットには書いてある。試した。角度も変えた。結果は「ましになった程度」だ。3泊連続のキャンプ後、整体に行った。
冷気の遮断ができない。 地面断熱がないので、秋以降は体の下から冷える。アンダーキルト(Kammock Firelfly Underquiltで約3万円)を追加しないと寒くて眠れない。結果的に冬用テントより金がかかった。
適切な木がないサイトが意外と多い。 「木さえあれば」というのが落とし穴だ。間隔3〜5m、太さ直径20cm以上、健全な樹木——この条件を満たす木が都合よく2本並んでいるサイトは、思ったより少ない。管理されたキャンプ場では、そもそも木への器具取り付けを禁止しているところも多かった。
タープ連携がめんどくさい。 雨が降れば別途タープが必要になる。ポールの位置、タープとの高さ合わせ、ガイライン——慣れれば対処できるが、設営が「楽」とは言い難い状況になる。テント一張りのシンプルさには敵わない。
荷物が増えた。 ハンモック本体567g+ストラップ約600g+アンダーキルト約500g+タープ+ポール。結局テント一式と大差ない、あるいは超えた。
テント泊との比較
| 項目 | ハンモック泊 | テント泊(ハバハバNX) |
|---|---|---|
| 設営時間 | 10〜20分 | 10〜15分 |
| 重量(フル装備) | 約2.5kg〜 | 約1.9kg |
| 睡眠品質 | 慣れが必要 | 安定 |
| 対応サイト | 木依存 | ほぼどこでも |
| 冬対応 | アンダーキルト必須 | シュラフ交換のみ } |
| 初期費用 | 高くなりがち | 完結しやすい |
正直に言う。「設営が楽」はハンモックの優位性ではなかった。テントも慣れれば十分速い。
ハンモック泊が勝てるのは「地面が最悪なサイトで、木が都合よく生えていた場合の設営快適性」という、かなりニッチな状況だけだと感じた。
結論。こういう人は買い、こういう人は見送り
ハンモック泊が向く人
- デイキャンプ・昼寝メインで使う人。宿泊用ではなく昼間のリラックス用と割り切れるなら最高の道具だ。
- 同じフィールドに何度も通う人。行き慣れたサイトで木の位置を把握済みなら「木がない問題」は起きない。
- 腰に問題がない30代前半まで。「体が柔軟で、一晩変な姿勢でも翌朝ケロッとしている」タイプには向く。
- ソロで軽量化より体験を優先する人。撮れ高とキャンプの非日常感を求めるなら、価値は本物だ。
ハンモック泊を見送るべき人
- 腰が弱い、または30代後半以降で睡眠の質を重視する人。翌日に疲れを持ち込みたくない人には向かない。
- キャンプ場を事前にリサーチしない行き当たりばったりタイプ。木がなければただの布だ。
- ファミリーや複数人キャンプが多い人。人数分のセットアップ、木の本数問題、コストが一気に跳ね上がる。
- オールシーズン使いたい人。秋冬は追加投資なしでは使えないと思ったほうがいい。
Kammock Roo自体は良い製品だった。素材の強度、縫製、ストラップの使いやすさ——道具としてのクオリティに不満はない。問題は「ハンモック泊」というスタイルそのものが、俺のキャンプスタイルに合わなかっただけだ。
今は昼寝専用としてデイキャンプに持ち出している。この使い方なら文句なしに満足している。「泊まれる道具」として買うより「昼寝できる道具」として買うほうが、失望しないで済むと思う。
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