Apple Watch Series 9、信者でも言えないデメリット4つ

Apple Watch Series 9を1年使って気づいた、バッテリー・睡眠トラッキング・依存感のリアルなデメリット。買う前に知っておくべき本音をまとめた。

Apple Watch Series 9は「買って後悔する可能性がある」デバイスだ。

これはアンチ記事じゃない。俺自身、2023年秋から約1年以上Series 9の45mmを毎日つけていて、基本的には気に入っている。でも同じくらいの期間、「これさえなければ」と思った瞬間も正直数えきれない。

購入を迷っている人間が本当に知りたいのは、スペック表じゃなく「こういうデメリットがある、で、それがあなたの生活で許容できるか」という判断軸だ。そこだけ正直に書く。

Apple Watch Series 9を買った経緯

前モデルのSeries 7から乗り換えた。きっかけは正直なところSeries 9の機能よりも「Series 7のバッテリーが1日持たなくなってきた」という劣化が理由だ。

仕事柄、1日中外出することが多い。通知の確認とApple Payだけでも腕時計としての利便性は高い。ワークアウトのログも取りたい。そういう用途でSeries 9に移行した。

スペックとして押さえておく数字:プロセッサはS9 SiP、ディスプレイ輝度は最大2000ニト、チップが新しくなったことでSiri処理がオンデバイスになった。45mmモデルで重量は38.7g。価格は59,800円(GPSモデル・アルミ)から。

実際に1年以上使ってわかったデメリット

バッテリー問題は「解決していない」だった

Apple公式は「最大18時間」と言っている。これは嘘ではないが、実態として睡眠トラッキングをオンにすると1日が終わらない。

俺の使い方で言うと、起床から就寝まで約16〜17時間、ワークアウトを1時間、常時表示オン、通知は1日50件前後という条件で、夜10時の時点でバッテリー残量が20〜30%になる。睡眠トラッキングをしようとすると残量が足りない日がある。

「低電力モードにすればいい」という話もあるが、常時表示と心拍数の常時計測がオフになる。それをオフにするならスマートウォッチの意味が半減する。

結局、「昼に15〜20分充電する習慣をつける」か「睡眠トラッキングを諦める」という二択に落ち着く人間が多い。これはSeries 9でも変わらなかった。Ultra 2の60時間バッテリーが羨ましいと思う瞬間がある。

睡眠トラッキングの精度は「参考程度」だった

Series 9の睡眠トラッキングは、睡眠ステージ(レム・コア・深い睡眠)を計測できる。数字は出る。でもこの数字を信じ込むのは危険だ。

具体的に言う。隣で寝ているパートナーが動くと「起床」と誤検知されることが複数回あった。深夜に本を読んでいても「コア睡眠」と記録された日がある。精度としてはOura Ring Generation 3やGarminの上位モデルと比べると明らかに落ちる。

睡眠を本気で改善したい、睡眠の質をデータで管理したいという用途でApple Watchをメイン機器にするのは正直おすすめしない。健康管理の「入口」として見るなら許容範囲だが、睡眠トラッキング目的で買うと肩透かしを食らう。

「通知への依存」が想定以上に強かった

これが一番言いにくいデメリットだ。

Apple Watchをつけていると、腕に来る通知に反応する速度が上がる。最初はそれが便利だと思った。会議中にスマホを出さずに確認できる、返信が必要かどうかだけ腕でわかる。

ただ1年続けると、「腕に何も来ない時間」がかえって不安になるという逆転現象が起きた。通知を切ってオフタイムにしていても、無意識に腕を確認する癖がついていた。休日に外した途端に「なんか落ち着かない」と感じた時、これは健全じゃないと気づいた。

スマートフォン依存の話はよく聞くが、Apple Watchはそれをさらに身体化する。スマホは机に置けば距離を置けるが、腕時計は皮膚に触れている。依存の構造が一段深い。

watchOSのアップデート後に挙動が不安定になった

watchOS 11へのアップデート後、数日間アクティビティリングの同期がiPhoneと狂っていた期間があった。再起動と再ペアリングで直ったが、毎年OSアップデートのたびに何らかの不具合が起きる印象がある。

これはApple Watch固有の問題というよりiOSとのエコシステム依存の問題だが、「Appleのデバイスだから安定している」という先入観は持たない方がいい。

競合・代替品との比較

Garmin Forerunner 265(税込約70,000円〜):バッテリーは最大13日間。ワークアウトのトラッキング精度と睡眠トラッキング精度はApple Watchより上。ただしApple PayとiPhoneとの連携はない。アウトドア・ランニング・トライアスロン系の用途ならGarminの方が正直向いている。

Pixel Watch 3(税込約64,800円〜):Androidユーザー向け。iPhoneユーザーには選択肢にならない。

Fitbit Charge 6(税込約22,000円〜):睡眠トラッキングと価格のバランスで言えばかなり優秀。Apple Watchの機能の半分以下でいいならこちらの方が合理的なケースもある。

Apple Watch Series 9が圧倒的に勝っているのは「iPhoneとのシームレスな連携」「Apple Pay・Suicaの使いやすさ」「watchOSアプリの豊富さ」だ。Appleエコシステムにどっぷり浸かっているなら代替は難しい。そこは認める。

結論:こういう人は買い、こういう人は見送り

買いの条件

  • iPhoneをメインスマホにしていて、乗り換える気がない
  • Apple PayまたはSuicaを日常的に使う
  • 通知管理・スケジュール確認の利便性を上げたい
  • ワークアウトのログを手軽に取りたい(ガチのアスリートでなくていい)
  • 昼に20分程度の充電をルーティンに組み込める

見送りの条件

  • 睡眠トラッキングを本気でやりたい(Oura Ring Generation 3かGarminを選べ)
  • 充電のタイミングを気にしたくない(Garmin一択)
  • スマホ・通知依存を自覚していて、それを強化したくない
  • Androidユーザー(論外なので迷う必要すらない)
  • 価格に対してコスパを重視する(Series 9の59,800円〜は機能に対して高い)

Series 9を買って後悔するパターンの大半は「睡眠トラッキング目的で買って、バッテリーが足りないことに気づく」か「通知の多さに疲れてつけるのをやめる」だ。

この記事を読んで「あ、自分は見送り条件に当てはまる」と気づいた人間にとっては、60,000円近い無駄遣いを防いだ価値がある記事になったはずだ。

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